ローグのピック方針と8/26動画の解説
・前置き
おかずやさんとかぐやひめさんに、8/26の12勝ローグを配信で流していただきました。いくつか勘違いを誘発しそうな場面があったので、それについてまとめます。
・注意事項
まず知っておいてもらいたいのは、僕が闘技場のピックを知り尽くしているわけではないという事です。常に「あれがわからん」「これもわからん」と呻いています。その中で「まあたぶんこっちの方が勝率高そうじゃない?」くらいの感じでピックしてます。そして時と共に考えが変わっていくので、以下の方針もあくまで現時点での方針です。また、今回の記事の内容はあまり初心者向けではありません。基本を押さえたい方はサトーココノカドーさんのブログ(https://sato9kado.hateblo.jp/archive)がお勧めです。
・ピック方針
動画でやってることと違うぞ!と言われそうですが、おそらく最後まで読んでいただければわかってもらえると思うので、心穏やかにお読みください。
1、マナカーブと基本戦術
最重要が3マナ。これを軸とし、次点で4マナ、(特定の)1マナ、5マナと続きます。2マナは不要です。序盤でボードをおさえて猛毒関連で壁を突破しながら削り切るという形を目指します。つまりオーソドックスなローグです。
2、武器関連
致死毒、地獄送り、シミター等の武器はなるべく取りません。ローグの武器には「ローグの最大の強みであるヒロパを封印する」というデメリットがあり、これが大きすぎると感じるからです。ただし、猛毒の仕込みはカードパワーが高すぎるので武器としては例外的に優先度高めです。(武器を避けるのは2マナを少なめに取る点とも関係しています。2マナでつけた武器が2回残ったまま試合が進むこともよくあり、こうなると武器がだぶつきます。つまり、2マナミニオンを普通に取る方針であれば、武器も取っていいと思います。僕自身、2マナ多めでアグロ寄りのデッキになった場合は積極的に武器を取ることもあります。)
3、ピック前半
カードパワー重視です。15枚目くらいまではカーブを意識しません。ただし、3マナの数は例外的に強く意識します。これは3マナタワーのマナカーブを目指すためです。そして7マナ以上の大型の枚数は多くなりすぎないように気をつけます。手札事故で爆死するのが怖いからです。
4、ピック後半
マナカーブとデッキの方向性から必要なカードを意識し、調整に入ります。カードパワーよりバランス感覚が重要になります。ただし、極端にパワー差がある選択の場合は目をつむって高パワーのほうに行きます。ピック後半では「普段はAを取るが、今回はこういうデッキだからBを取る」という選択が増えます。「これは確定で取る」「これは取らない」という決め事が危険になります。
・8/26ローグの場合
以上のピック方針を踏まえて、8/26のピックの場合を見ていきます。ポイントになる部分だけ説明します。
元動画 https://www.youtube.com/watch?v=V1xLoFqOBqg
おかずやさん配信 https://www.twitch.tv/videos/475137947
かぐや姫さん配信 https://www.twitch.tv/videos/475344644
Q「なんでトラ取ったの?」
A「すみません、なんとなくです…」
これだけだとあんまりなので、もう少し詳しく書きます。まずこの二択は微差です。純粋なカードパワーは、少しだけトラが上だと感じます。また、3マナタワーを組む理由として「後手番でコイン3⇒3という動きをして相手の2マナをおさえる」という点があげられますが、虫食いゴブリンはこの動きには不適切なため、3マナ重視の方針による加点はあげられません。ただ、最低限のカーブは埋まりますし、コンボ補助、トークンによる病魔の補助など、役割が豊富で悪いカードではありません。ということで、結局どっちでも良さそうなのです。ここまで考えた上で、結論はなんとなくトラです。こんな感じで良くわからないところはなんとなく進みます。細かい調整はピック後半ですればいいのです。
ヒドラはハイリスクなため避けます。武器も避けます。2マナは必要性は薄いですが、避けたいというほどではありません。2マナミニオン>武器という方針です。
これも同じ理由で2マナです。1マナは手札切れを起こすので、特に優秀なカード(愛猫、シャード、ファイアフライなど)以外は避けます。ピットスネークはその優秀なカード達に入っていません。
これは非常に微妙です。カードパワーが最も高いダークアイアンと3マナ重視補正がかかったラプターの2択です。無難にいくならラプター、強気にいくならダークアイアンでしょうか。これは今見てもどっちが正解かわかりません。今期は好調なため、調子に乗ってダークアイアンを取っていますが、不調期だと守りに入ってラプターを取るかもしれません。
ファラオの愛猫か始祖ドレイクというマナ差の激しい2択です。枚数を見るとこれで18枚目。もう後半なので、こういうときはマナカーブとデッキタイプで考えます。そこでふと気づきます。
「あれ、3マナ足りない…」
なぜ足りないのかというと、3マナを取るチャンスを2回ほど逃したせいです。しかしそんなことを言っていても仕方がないので現状を分析します。この時点で1マナ×2、2マナ×3、死角があるので、最低限の序盤の防御力はありそうです。しかし3マナが無いと後手番で辛いのです。先手側にテンポよく動かれると、受ける側になるでしょう。では受ける側にまわって勝てるのか? 受ける側に必用なのは、相手のすべての攻めを捌ききるだけの防御力か、途中でテンポスイング(盤面の逆転)するカードです。前者の受け切りはプリーストやウォリアーが得意としますが、ローグでは難しいので目指しません。後者のテンポスイング用カードとしては、この時点でドラゴンモーが取れています。ここで始祖ドレイクを取れば、この2枚のスイング性能でなんとか受けが効くのではないかと考えました。ただし、受け身のデッキ確定ではありません。この先3マナがたくさん出れば従来のプランに戻ります。つまり両天秤をかけている状態です。ここから先はどちらのプランに寄せるのかを考えながら進めることになります。
これはボーンレイスです。3マナタワープランが崩壊寸前なため、後手番でのプランは2⇒4⇒4プランがメインになっています。(マリガンの基本は前述のサトーココノカドーさんのブログに詳しい記事があります。)じゃあ2マナも必要じゃないかと思われるかもしれませんが、2マナは最悪ヒロパでいいのです。また、4マナは4⇒4と動くためには2枚引く必要があるのに、4ドロップと呼べるカードは現時点で3枚。まったく足りていません。ボーンレイスは防御力が非常に高いので、両天秤中のデッキプランが受け身側になった場合も大きく貢献してくれます。
もうこの時点ではすでに方針が確定しています。やや受け身、低マナをおさえられる4マナ重視です。テンポよりのカードである奴隷監督はプランに合わず、カードパワーが高いわけでもないので選択肢から外します。スコーピッドと墓守蜘蛛は微妙なところです。僕はスコーピッドをあまり信用していないので、無意識のうちに避けていましたが、今改めてみると取ってもいい気がします。ちなみに墓守蜘蛛は強くないです。ただ、過去の印象ほど弱くもないのです。通常のローグより遅めのこのデッキでは悪くありません。
普段はあまり裏切りを取りませんが、このデッキでは貴重なテンポスイングカードとして喜んで取ります。卵泥棒との選択で一度とばしていますが、あれは卵泥棒のカードパワーが高いためです。
・ピック完了
何とか形になりました。正直、後半は虫食いゴブリンとラプターを飛ばしたことを後悔しながらピックしてました。ただ、それらを取っていても3マナタワーは構築できていません。形を決めすぎず、柔軟にピックをすることが必要だということです。また、4マナ重視と言いながら最後の数枚でダフ屋や呪われた門弟を飛ばしていますが、どちらもボードを持っているときに強いミニオンで、受け身のデッキに合いません。2⇒4⇒4プランで低マナをおさえる役にもなれませんし。
・最後に
配信からあまり間を置かないうちにあげたほうがいいとも思ったので、あまり内容を精査できていません。説明不足なところがありましたら、ツイッターで聞いてください。それでは長々とお読みいただきまして、ありがとうございました。